【保存版】ハムスターや小動物が亡くなった時どうする!?
今やペットちゃんは大切な家族の一員。
わんちゃん、猫ちゃんはもちろんのこと、ハムスター、セキセイインコ、文鳥、デグー、ハリネズミなどの小動物たちも私たち人間と生活をしています。
かわいい小動物ちゃんとの楽しい時間が永遠に続いてほしい。しかし、無常にも命ある限り必ず訪れるお別れの時。
長年ペット葬祭業に従事してきた私も、最近では小動物ちゃんとのお別れのお手伝いをさせていただく機会が増えてきました。
今回の記事では、最後に慌てずゆっくりとお見送りいただけることをことができるよう、「ペットちゃん(小動物)とのお別れの仕方」を画像付きで解説いたします。
執筆者
16歳で出家し22年、小坊主から修行し僧侶として18年。2016年にペット葬祭事業を個人事業主として立ち上げ、2020年に法人化。お坊さん兼会社の代表として二足の草鞋を履きながら累計6,000件以上ペット火葬に従事。2022年にペット霊園を開設、僧侶としても日々、修行中。
ペットちゃんが亡くなってしまったら・・・
ペットちゃんが亡くなってしまった際、まず一番最初にするべき事は、冷却してあげるということ。
亡くなった後、ご遺体の傷みは進んでいきます。
季節にもよりますが、特に夏場は要注意。
少しでも綺麗な状態でペットちゃんとお別れする為に、まずは必ず冷却するようにしましょう。
ご遺体は何に入れたらよいのか。
ご遺体をしっかり冷却するためには、保冷できる箱に入れてあげることが大切です。
発泡スチロール製の箱
冷却、長時間の保冷の為に最適なのが発泡スチロール製の箱です。
手軽に購入でき、ホームセンターなどでも買うことができるため、万が一の時にもすぐに用意しやすいです。
ペットちゃんの大きさにもよりますが、発泡スチロールのサイズはペットちゃんのお身体にあわせて選んであげてください。
100円ショップなどの商品でも大丈夫です。
発泡スチロールが用意できたら、ペットちゃんのご遺体を入れ、保冷剤やビニール袋に入れた氷などをご遺体の側に置き、冷やしてあげてください。
また、室温にも注意。
室温の目安は18度以下が理想。
冬場は特に外気温も低く室内が寒くはなりますが、ご遺体の損傷を防ぐためにも室温を管理するようにしてください。
普通の箱では駄目?
近くにホームセンターが無かったりと発泡スチロールが用意できない場合、普通の箱でも一時的であれば問題はありません。
しかし、それは10℃以下など外気温が低い冬場の場合。
気温が高い夏場の時期や20℃を越える暖かいお部屋で安置する場合、急激にご遺体が傷んでしまいます。
保冷剤をしっかり入れたとしても、安置できるお時間は僅かです。
当日、もしくは翌日など早期にお別れ予定以外でしたら、普通の箱でも大丈夫ですが、できればしっかり冷却してあげる事をお勧めします。
綺麗に整えて飾ってあげる為に・・・。
体重1Kgを超えるペットちゃんの場合、最後を綺麗に整えてあげるためのお布団などが販売されていますが、小動物ちゃん用の葬具というのはほぼありません。
ですが、ご家庭にあるポケットハンカチ、スカーフ、ミニタオルなどで代用も可能です。
それらを使い、お布団のように優しく包んで上げてください。
サンプル① ハリネズミちゃんぐらいのサイズ
35㎝×35㎝ シルクハンカチ・ポケットチーフを使ってお包みする場合。
ハンカチや箱などを使う事で、このようにオリジナルで綺麗に整えてあげる事ができます。
身近にあるものや普段使っているものなど、ご家族様の香りで包んであげることもよいのではないでしょうか?
サンプル② ハムスターや100g未満のペットちゃん達の場合
25㎝×20㎝のミニタオルを使用してお包みする場合
↓副葬品が無い場合は、シンプルな小箱へ
↓お花やフードをお供えする場合は少し大きめの箱を選べば綺麗に飾れます。
お供えについて
綺麗にお飾りした後、ペットちゃんが好きだったフードなどももちろんお供えしていただいて構いません。
フード、おやつなども包装紙で包んであげるとかわいいお飾りになります。
ちょっとした包装紙を正方形にカット
フードを包んであげるとキャンディー状に綺麗に飾れます。
ご遺骨への影響は?灰は残らない?
上記のようにハンカチやタオルでペットちゃんのご遺体をお包みした場合、ご遺骨の変色や灰の残留など、心配な方も少なくないかと思います。
今回、弊社では実際の火葬車を使い、ハンカチ、タオルなどが燃焼後にどれくらい残るのか実験してみました。
弊社の火葬車は奥に見える穴より火風が出ます。この高温の風の威力は強く、今回は風を遮る為にレンガをおき、火葬炉内の温度800℃〜850℃で30分燃焼した後、残留物を確認しました。
①シルクハンカチ・ポケットチーフ 35㎝×35㎝ シルク100%
ハンカチの下には不燃材のマットを敷いています。
燃焼実験後に残留した灰
②シルク ミニタオル 18㎝×18㎝ シルク100%
ミニタオルの下には不燃材のマットを敷いています
燃焼実験後に残留した灰
③綿 ミニタオル 25㎝×20㎝ レーヨン71%、コットン29%
ミニタオルの下には不燃材のマットを敷いています
燃焼実験後に残留した灰
④ハンカチ 35㎝×38㎝ ポリエステル100%
ハンカチの下には不燃材のマットを敷いています
燃焼実験後に残留した灰
【燃焼実験の結果】
簡単に入手できるハンカチやタオルなどをご一緒に火葬した際の影響について、ポリエステルなど化学繊維系、綿なども少量でしたらそこまで影響は少ないかと思いますが、弊社ではご心配な方にシルク製品をお使いいただくことをお勧めしております。
シルクは髪の毛や体毛などと同じくタンパク質で出来ているため、燃やしても灰が微量にしか残りません。
また、今回は火風を遮って燃焼実験を行ないましたが、灰が飛散せずに大部分が残った形になります。
本来であれば、これほど細かい灰でしたら飛散して質量があるご遺骨はそのまま残る形になります。
また、灰が微量に残留し、ご拾骨の際に骨壺に一緒に混入しても特段問題はないかと思います。
どうしても、気になる方は綺麗に飾って頂き、ペット葬祭スタッフにご遺体以外は取り除く形で火葬をご依頼されると良いと思います。
まとめ
小さな小さなペットちゃん達。大きさ問わず掛け替えのないご家族様かと思います。
極小と言えるペットちゃん用の葬具、お別れ用のお布団類はペット葬祭事業に携わり8年目を迎えますが市販品では見たことがありません。
今後、製造されるのか?
本当に小さなサイズだからこそ、精密な縫製技術が求められ、逆に量産が難しい商品ではないかと思っております。
市販品がないからこそ、弊社ではご家族様で想いを込めて、オリジナルでお飾りしてお見送り頂く事をお勧めしております。
ハンカチ、ミニタオルなどでもよいのですが、できればペットちゃんが好きだったブランケット、ご家族様のお洋服の生地を裁断して綺麗に整えて送ってあげてもよいかと思います。
思い出に残る良いお別れの一助になればと願い執筆させて頂きました。
ご参考にして頂ければ幸いです。
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